ここまでの記事では、
経済材料を見る
↓
チャートで現在地を確認する
↓
重要価格を決める
↓
予想レンジを考える
ところまで整理してきました。
ここまで分かると、
「今日は上方向を見たい」
「予想レンジは159.70〜160.60円」
といった見方はできるようになります。
でも、実際のドル円は一直線には動きません。
同じ159.70〜160.60円の予想レンジでも、
160.00円からそのまま上がるのか。
一度159.80円まで下げてから反発するのか。
160.20円まで上がったあとに失速するのか。
値動きの順番はいくつも考えられます。
そこで私が次に考えるのが、
シナリオ
です。
私はシナリオを、
「今の価格からまずどちらへ動き、そのあとどの価格を目指すと考えるか」
という流れとして作っています。
シナリオは「上がる・下がる」だけではない
たとえば、
今日はドル円が上がると思う
という予想があったとします。
方向は分かりますが、これだけでは実際に相場が動き始めたときに少し使いにくいですよね。
私はそこから、
現在160.00円
↓
まず160.20円を試す
↓
そこを突破できれば160.50円方向
というように、値動きの順番まで考えます。
逆に160.20円で止められたら、
160.00円へ戻る
↓
さらに割れれば159.80円方向
という別の流れも考えておきます。
つまりシナリオは、
方向予想を、実際の値動きに落とし込むもの
です。
シナリオは現在地から作る
最初に確認するのは、
今どこにいるのか
です。
たとえば、
現在値:160.00円
とします。
その周辺に、
上:160.20円、160.50円
下:159.80円、159.50円
といった価格があるとします。
ここから、
最初にどちらを試しにいくと見るのか
を決めます。
いきなり160.50円や159.50円を見るのではなく、
現在地から一番近い分岐点をまず考える
のが基本です。
シナリオを作る基本の順番
私は、だいたい次の順番で考えています。
① 現在地を確認する
↓
② まず上か下かを決める
↓
③ 最初の重要価格を決める
↓
④ そこで突破するか、失速するかを見る
↓
⑤ その先の価格を考える
↓
⑥ 反対に動いた場合も考える

この順番で考えると、
現在地 → 分岐点 → 次の価格
という一本の流れが作りやすくなります。
まず「上か下か」を決める
シナリオを作るときは、まず
現時点でどちらをメインに見るか
を決めます。
ここまでの記事で確認してきた、
- 経済材料
- 金利の動き
- 市場の反応
- チャートの流れ
- 現在地
などを見ながら判断します。
たとえば、
米金利が上向き
+
ドル円も高値を切り上げている
+
下値も維持している
なら、
まず上方向をメインに見る
という考え方ができます。
逆なら、下方向をメインに考えます。
ただし、ここで決めるのは
絶対に上がる・下がる
ではありません。
あくまで、
「今の時点では、こちらを本線として見る」
ということです。
次に最初の重要価格を置く
方向を決めたら、
最初にどこを試すと見るのか
を決めます。
たとえば、
現在値:160.00円
方向感:やや上
上の重要価格:160.20円
なら、
まずは
160.20円を試す展開
を考えます。
ここで大事なのが、
160.20円に来たあとです。
シナリオは、
到達したら終わり
ではありません。
その価格を、
突破できるのか
抑えられるのか
によって次の展開を分けます。
突破したら、その次の価格を見る
160.20円を上抜けたとします。
そこで、
その上で推移できる
のであれば、
次に160.50円付近を考える。
つまり、
現在160.00円
↓
160.20円を試す
↓
突破・維持
↓
160.50円方向
という形です。
これがメインシナリオになります。
重要なのは、
160.20円を超えた瞬間だけを見るのではなく、その後も上を維持できるか
です。
一瞬だけ超えてすぐ戻ってしまうなら、想定していたシナリオとは少し違います。
反対に動いた場合も最初から考える
シナリオは、メイン方向だけ作って終わりではありません。
予想と反対に動いた場合も考えておきます。
たとえば、
160.20円を試したものの、
上抜けできずに失速
したとします。
そこから、
160.00円を割る
↓
159.80円を試す
という流れなら、
最初に考えていた上昇シナリオから、
反落シナリオ
へ見方を変えることができます。
メインと反対の2本に整理する
毎日の予想なら、シナリオを増やしすぎる必要はないと思っています。
基本は、
メインシナリオ
と
反対シナリオ
の2本です。
たとえば、
現在値:160.00円
予想レンジ:159.70〜160.60円
方向感:やや上
とします。
メインシナリオ
160.00円付近を維持
↓
160.20円を試す
↓
上抜けて維持
↓
160.50〜160.60円方向
反対シナリオ
160.20円で失速
↓
160.00円を割る
↓
159.80円を試す
↓
さらに弱ければ159.70円付近

同じ予想レンジでも、
どんな順番で動くと考えているのか
によって予想の中身はかなり変わります。
最終的に上でも「最初は下」の場合もある
ここはシナリオを考えるうえで大切です。
上方向を予想しているから、最初から上がる
とは限りません。
たとえば、
現在160.00円
↓
まず159.80円まで下げる
↓
159.80円で反発
↓
160.20円を試す
↓
突破すれば160.50円方向
というシナリオもあります。
最終的には上方向でも、
最初の動きは下
ということがあります。
だから、
方向感
と
値動きの順番
は分けて考えます。
これが、「今日は上昇予想です」だけでは分からない部分です。
どこでシナリオを見直すかも決めておく
メインシナリオを作ったら、
どこまで来たら、その見方をやめるのか
も考えます。
たとえば、
上方向をメインに見ているのに、
159.80円を明確に割って下方向の流れが強くなった。
この場合、
「上がるはず」
と考え続けるのではなく、
最初のシナリオが崩れた
と判断します。
シナリオを作る目的は、最初の予想にこだわることではありません。
むしろ、
違う動きが出たときに、見方を変えやすくすること
でもあります。
シナリオがあると予想が外れたあとも見やすい
単純に、
今日は上昇予想
としていた場合、下落すると「予想が外れた」で終わってしまいます。
でも、
160.20円を突破できれば160.50円方向
一方、
160.20円で失速し160.00円を割れば159.80円方向
と考えていれば、
メインシナリオが外れても、
反対シナリオに入った
と整理できます。
この違いはかなり大きいと思っています。
予想を一本だけ当てにいくというより、
実際の値動きを見ながら、どのシナリオに入っているか確認する
イメージです。
「待ち」になるシナリオもある
相場がいつも分かりやすく上か下に動くとは限りません。
たとえば、
上の重要価格:160.20円
下の重要価格:159.80円
で、
その間をずっと行ったり来たりしているなら、
まだどちらのシナリオにもはっきり入っていない可能性があります。
そんなときは、
方向が出るまで待つ
という見方もあります。
無理に毎日、
「上」か「下」
に決める必要はありません。
シナリオに時間の要素を少し加える
ドル円は、
東京時間
欧州時間
ニューヨーク時間
で値動きが変わることがあります。
さらに、
米CPIや雇用統計などが夜に予定されていれば、
発表までは動きにくい
↓
発表後に方向が出る
という展開も考えられます。
そのためシナリオでは、
いつ重要な材料が出るか
も確認します。
ただし、
「18時23分から上がる」
のように細かく時間を当てる必要はありません。
重要指標までは方向が出にくそう
欧州時間から上値を試す可能性
くらいの見方で十分です。
私がシナリオを書くなら
毎日の予想記事では、できるだけシンプルにします。
例えば、
今日のメインシナリオ
現在160.00円付近。
今日はまず上方向を見ています。
160.00円台を維持できれば160.20円を試す展開を想定。
160.20円を上抜け、その上で推移できれば160.50〜160.60円方向を見ます。
反対シナリオ
160.20円を超えられず反落し、160.00円も割れるなら上昇シナリオはいったん弱めます。
その場合は159.80円、その下では159.70円付近までの下落を警戒します。
このくらいなら、
今日どちらへ
そのあとどこへ
逆ならどこへ
がすぐ分かります。
ひかるMEMO
私は、
「今日はドル円が上がると思います」
だけだと、少し物足りないと思っています。
知りたいのは、
今の価格からまずどちらへ行くと思っているのか。
そして、
そこからどう動くと思っているのか。
だから、
160.00円
↓
160.20円
↓
突破なら160.50円
と考える。
でも160.20円で止められたら、
160.00円
↓
159.80円
を見る。
こうやってあらかじめ値動きの順番を考えておくと、実際に相場が動いたとき、
「今はどのシナリオに入っている?」
と確認しやすくなります。
これが、私が毎日の予想でシナリオをしっかり書きたい理由です。
まとめ
ドル円のシナリオは、
上がる・下がるを予想するだけのものではありません。
まず、
現在地
を確認します。
そこから、
まず上か下か
を考え、
最初の重要価格
を置きます。
そして、
突破したら次はどこへ
失速したらどこへ
どこで最初の見方を変えるか
まで一本の流れにします。
基本は、
現在地
↓
最初の方向
↓
分岐点
↓
次の価格
↓
反対シナリオ
です。
ここまでで、
今日はどう動くと見るのか
をかなり具体的に書けるようになります。
ただし、
上昇シナリオを作ったから、すぐ買う
とは限りません。
次の記事では、
「買う・売る・待つはどう決める?ドル円で動くタイミングの考え方」
を整理していきます。
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※本記事は公開情報をもとに経済や相場の仕組みを整理したものです。将来の値動きや利益を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

