8日のドル円は円高がさらに進み、一時152.89円まで下落しました。ただ、その後は下げ一辺倒にはならず、154円台まで大きく反発。高値は154.42円まで戻しています。
日銀の9月利上げ観測や円キャリー取引の巻き戻しが引き続き円を支えています。市場では次回の日銀会合で25bp利上げする確率が97%程度まで高まっており、これまで積み上がった円売りポジションを維持しにくい環境になっています。
一方で、米10年債利回りは4.8%近辺と高水準です。米国側にもドルを支える材料が残っているため、9日は「円高がそのまま続くか」より、152.89円から始まった反発がどこまで続くかをまず確認したい場面です。
9月9日の予想レンジ:153.20〜155.30円
152.89円まで下落、下方向は想定以上に加速
8日の予想では153.40〜155.30円を想定し、154円割れが定着した場合は153.50円、その先は153円方向を警戒していました。
実際は、
高値:154.42円
安値:152.89円
となりました。
方向としては下落警戒が機能し、154円を割ったあと153.50円、153円方向へ進むシナリオもおおむね想定通りでした。
ただし、値幅の見積もりは甘かったです。
安値152.89円は予想レンジ下限153.40円を約50銭下回りました。日銀利上げ観測だけでなく、キャリー取引や円ショートの巻き戻しが重なったことで、通常の円買いよりも下落が加速しました。Reutersも、今回の円高で円キャリー取引の解消が進んでいると報じています。
もう一つ重要だったのは、その後です。
152.89円をつけてもドル円は崩れ続けず、154円台まで戻しました。
そのため9日は、前日のように「節目を割ればさらに下」とだけ考えるのではなく、急落後の反発力も評価しながら上下を判断する形へ修正します。
154円台を保てれば、まず154.50円を試す展開
朝のドル円は154円台前半で推移しています。
まず注目したいのは154円を維持できるかです。
154円台を保ったまま推移するなら、前日安値152.89円でいったん売りが一巡した可能性が高まり、再び154.50円前後を試す展開が考えられます。
154.50円を明確に上抜ければ次は155円。
ただし、155円は今回の円高局面で重要な節目になりました。前週まで下値として意識されていた155円を取り戻せない状態が続く限り、短期的にはまだ上値の重い展開を想定します。
155円回復なら、戻りの評価を一段引き上げ
155円を超えても、すぐ154円台へ押し戻されれば大きな変化とは見ません。
重要なのは155円を上抜けたあと、その水準を維持できるかです。
155円台を維持できれば、152.89円からの動きを単なる自律反発ではなく、短期的な底打ちの可能性として評価しやすくなります。
その場合は155.50円、その先は156円方向まで戻り余地が広がります。
ただ、現時点ではそこまでを中心シナリオには置きません。日銀利上げ観測と円ショート解消という円高材料は残っており、155円台では再び上値を抑えられる可能性も高そうです。
154円割れなら、再び153円台へ
下方向では154円が最初の分岐です。
154円を一時的に割ってもすぐ回復すれば、153円台後半から154円台でのもみ合いが続きそうです。
一方、154円を割ったあと戻しても回復できない場合は、153.50円付近を再び意識します。
さらに153.50円を下抜けて定着すると、前日安値152.89円の再テストが視野に入ります。
152.89円を更新した場合は、単なる押し目ではなく円高局面が次の価格帯へ移った可能性が高まり、152.50円から152円方向まで下値余地を広げて考えます。
ひかるの見極めポイント💫
155.00円を上抜けて維持
→ 155.50円方向まで反発が一段強まる可能性。さらに155.50円を超えれば156円も意識。
154.00〜155.00円
→ 急落後の戻りを確認するゾーン。基本的にはこの範囲でのもみ合いを想定。
154.00円を割ってもすぐ回復
→ 153円台後半では下値が支えられ、154円台中心の推移が続きやすい。
154.00円を割り、戻しても回復できない
→ 153.50円方向への下落を警戒。
153.50円も下抜けて維持
→ 前日安値152.89円を再び試す可能性。
152.89円を更新
→ 152.50円から152円方向へ、新しい価格帯へ移行する可能性が高まる。
円高継続から「急落後の攻防」へ
前日までと少し見方を変えています。
ドル円は9月1日の160円台から短期間で152円台まで下落しました。円高方向そのものはまだ変わっていませんが、8日は152.89円から154円台まで約1.5円戻しました。
そのため、9日は円高だけを追うより、154〜155円の中でどこまで戻りを維持できるかが重要になります。
155円を取り戻せないなら、今回の反発も円高トレンドの中の戻り。
反対に155円を回復し、その後も154円台へ戻らないなら、短期的な相場状態を「円高加速」から「反発を伴う調整」に一段階変更します。
今日見ておきたい価格
155.50円
ここを超えると156円方向への戻りまで意識しやすくなります。
155.00円
短期的な戻りの強さを判定する最重要水準。
154.50円
朝の154円台から最初に試したい上値。
154.00円
今日の上下を分ける短期的な分岐。
153.50円
154円割れ後の次の下値候補。
152.89円
前日安値。更新すれば円高再加速を警戒。
米金利は高いまま、日米金利の綱引きが続く
米10年債利回りは8日に4.79%前後まで上昇しました。原油高や強い米雇用統計を背景にインフレ警戒が続いており、Fedの9月利上げ観測がドルを支える材料になっています。
一方、日本の10年国債利回りも約**2.9%**と歴史的に高い水準です。9月18日の日銀会合での利上げ観測が強まっているため、以前のように「高い米金利だけでドル円が上がる」構造ではなくなっています。
今は米金利の高さがドルを支え、日本金利上昇と日銀利上げ観測が円を支える状態です。そのどちらが強く反映されるかで154〜155円の攻防が決まりそうです。
米株安と原油高も円相場の変動要因
8日の米株市場ではS&P500が0.58%下落しました。原油高や高金利に加え、ハイテク・ソフトウェア株の下落が重しになっています。
また、中東ではイラン支援を受けるフーシ派によるサウジアラビアのエネルギー施設への攻撃があり、Brent原油は97.92ドルまで上昇しました。
地政学リスクがさらに強まれば株安から円買いが入りやすくなる一方、原油上昇が米インフレ懸念を強めれば米金利上昇からドル買いにつながる可能性もあります。
この材料は単純な円高要因ではなく、株式市場と米金利のどちらに強く波及するかを確認したいところです。
為替介入は「円安防止」より市場安定の意味合いに
片山財務相は8日、日米両国が安定した為替市場を目指す方針で一致しており、米財務省との連携が続いていると述べました。
ドル円が160円台から154円前後まで下落したため、直近で円買い介入への切迫感は低下しています。
ただ、7月の日米協調介入以降、市場には「急激な円安を当局が放置しない」という意識が残っています。将来的に156円、157円と急速に戻す局面では、再び介入警戒が上値を抑える要因になる可能性があります。
今日は大きな米指標より、金利とポジション調整
9日は米住宅ローン関連指標、週間ADP雇用指標、米10年債入札などが予定されています。大きな方向を決める米CPIは11日金曜日です。
そのため、9日は重要指標一発で動くというより、米金利、株価、原油、そして前日までに積み上がった円買いポジションの調整が値動きを左右しそうです。
特に米10年債入札後に利回りがさらに上昇する場合はドル円の戻りを支えやすく、逆に米金利が低下しながら株安が続く場合は円高再開につながりやすいと考えています。
ひかるMEMO
昨日は152.89円まで円高が進んだので、そのまま152円方向へ走っても不思議ではない場面でした。
でも実際には154円台まで戻しました。
ここはかなり大事だと思っています。
今回の円高構造そのものはまだ続いていますが、152円台に入ったところでは利益確定やドルの買い戻しも強くなってきました。
だから9日は、前日までのように「どこまで下がるか」だけを見るより、154円台を維持できるのか、155円を取り戻せるのかを見る方が相場の次の段階を判断しやすそうです。
155円を取り戻せないなら、まだ円高局面の中の戻り。
逆に155円を維持できれば、152.89円が短期的な底だった可能性を一段高く見ます。
下では152.89円。
上では155円。
昨日の大きな値動きで、次に見るべき水準がかなりはっきりしてきました。
明日の振り返りで確認したいこと
9日は、予想レンジへの収まり方だけでなく、152.89円からの反発がどこまで続いたかを確認します。
特に154.50円を突破できたか、155円に到達した場合にその水準を維持できたか、154円を割った場合にすぐ回復できたかを重点的に検証します。
もし155円を取り戻せず再び153円台へ戻れば、円高構造の継続を強めに評価。
反対に155円台で定着すれば、10日以降は予想レンジそのものを少し上へ修正します。
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