【9/7〜9/11】今週の経済カレンダー|米CPIとECB理事会に注目

経済カレンダー

9月7日〜11日の経済カレンダーを見ていきます。

今週は前半より、木曜から金曜に重要イベントが集中しています。

先週の米雇用統計では雇用者数が予想を上回り、失業率も4.1%で横ばい。米景気の急速な悪化懸念が後退したことで、市場ではFRBの利下げ期待が後退しました。

その直後に発表されるのが、今週のPPIとCPIです。

雇用が底堅いうえに物価まで強ければ、米金利の高止まりが改めて意識されそうです。一方、インフレに鈍化が見られれば、先週進んだドル買いが少し巻き戻される可能性もあります。

今週の注目イベント3選

1.9月11日 米CPI

今週もっとも注目したいのは、金曜日の米消費者物価指数(CPI)です。

前回7月分のCPIは前年比3.4%。8月分は9月11日、日本時間21:30に発表されます。現時点では市場予想はまだ十分に固まっていません。

先週の雇用統計が強かっただけに、今回は物価の数字がFRBの次の判断にかなり影響しそうです。

雇用が強く、さらにCPIも高いとなれば、利下げ期待は一段と後退しやすくなります。

逆にCPIが大きく鈍化すれば、「雇用は強いけれどインフレは落ち着いている」という見方につながり、米金利上昇も一服するかもしれません。

2.9月10日 ECB政策金利

木曜日はECB理事会があります。

ECBは日本時間21:15に政策判断を発表し、21:45からラガルド総裁の記者会見を予定しています。市場では25bpの利上げを見込む声が優勢です。

背景にあるのは、再び強まっているインフレ圧力です。

中東情勢を受けたエネルギー価格上昇もあり、ユーロ圏の8月インフレ率は3.3%まで上昇。市場ではECBが政策を再び引き締めるとの見方が強まっています。

利上げそのものがある程度織り込まれている場合、ユーロ相場は「利上げしたか」だけではなく、この先も追加利上げがあるのかというラガルド総裁の発言に反応しやすくなりそうです。

3.9月8日 日本GDP・2次速報

火曜日8:50には、日本の4〜6月期GDP・2次速報が発表されます。

1次速報の実質GDPは年率換算で+1.1%でした。2次速報で上方修正されるか、下方修正されるかがポイントになります。

日銀の追加利上げ観測が強まっている中なので、GDPが強ければ円買い材料になりやすいところです。

逆に弱い内容なら、日銀が急いで利上げする必要はないとの見方から、円買いの勢いが鈍る可能性があります。

今週の経済カレンダー

※時刻は日本時間。市場予想がまだ確認できないものは「未発表」としています。

日付・時間指標・イベント市場予想前回重要度
9/7(月)🇺🇸 米国レイバー・デー休場★★☆☆☆
9/7(月)14:00🇯🇵 日本7月景気動向指数・速報未発表★★☆☆☆
9/8(火)8:50🇯🇵 日本4〜6月期GDP・2次速報(年率)未発表+1.1%★★★★☆
9/8(火)18:30🇿🇦 南アフリカ4〜6月期GDP未発表前年比+1.9%★★★☆☆
9/9(水)10:30🇨🇳 中国8月CPI(前年比)未発表+0.5%★★★★☆
9/9(水)10:30🇨🇳 中国8月PPI(前年比)未発表+3.5%★★★☆☆
9/9(水)21:00🇲🇽 メキシコ8月CPI(前年比)未発表+3.12%★★★☆☆
9/10(木)🇯🇵 日本日銀・増一行審議委員講演★★★☆☆
9/10(木)21:15🇪🇺 ユーロ圏ECB政策金利25bp利上げ予想が優勢★★★★★
9/10(木)21:45🇪🇺 ユーロ圏ラガルドECB総裁会見★★★★★
9/10(木)21:30🇺🇸 米国8月PPI(前年比)未発表+4.7%★★★★☆
9/11(金)15:00🇬🇧 英国7月GDP未発表前年比+1.1%★★★☆☆
9/11(金)21:30🇺🇸 米国8月CPI(前年比)未発表+3.4%★★★★★

為替への影響をどう見る?

米PPI・CPI|ドル円は米金利の反応が焦点

今週後半のドル円は、米インフレ指標に振られやすくなりそうです。

前回のPPIは前年比4.7%、CPIは3.4%でした。

予想より強い場合

物価上昇圧力が根強いとの見方から米金利が上昇しやすく、ドル円も上方向を試しやすくなります。

特にCPIまで強ければ、先週の雇用統計と合わせて「雇用も物価も強い」という形になるため、FRBの利下げ観測はさらに後退しそうです。

予想より弱い場合

米金利が低下し、ドル円の上値が重くなる可能性があります。

ただ、雇用統計が強かった直後なので、一つの物価指標だけで大きく利下げ方向へ傾くかは慎重に見たいところです。

注目通貨:USD/JPY

ECB政策金利|ユーロは「利上げ後」が重要

ECBは25bpの利上げが市場でかなり意識されています。

そのため今回は、利上げそのものよりも声明とラガルド総裁の会見が重要になりそうです。

予想よりタカ派

追加利上げの可能性を強く示せば、ユーロ買いが続きやすくなります。

予想よりハト派

利上げを実施しても「これで十分」というニュアンスが強ければ、材料出尽くしからユーロが押し戻される可能性があります。

注目通貨:EUR/JPY、EUR/USD

日本GDP|日銀利上げ観測につながるか

日本では10日に日銀の増一行審議委員の講演も予定されています。

GDPが上方修正され、その後の日銀発言もタカ派寄りとなれば、円には追い風になりやすそうです。

反対にGDPが弱く、日銀から慎重な発言が出れば、円買いは続きにくくなるでしょう。

注目通貨:USD/JPY、EUR/JPY、GBP/JPY

中国CPI・PPI|豪ドルにも影響

中国では水曜日にCPIとPPIが発表されます。

7月CPIは前年比0.5%まで鈍化した一方、PPIは前年比3.5%でした。

CPIが弱いままだと、中国国内需要への懸念が残ります。

中国景気への警戒が強まれば、中国との経済的な結びつきが強いオーストラリアドルにも重しとなりやすいところです。

注目通貨:AUD/JPY

通貨別に見ておきたい材料

USD/JPY

今週もっとも材料が多い通貨です。

先週の強い米雇用統計を受けてFRBの利下げ期待は後退しています。その流れをPPI・CPIがさらに強めるのか、それとも物価鈍化で少し修正されるのかが焦点です。

日本側ではGDP改定値と日銀審議委員の発言があります。

米インフレ上振れ+日本GDP下振れならドル円には上昇要因。

逆に、米インフレ鈍化+日本GDP上振れとなれば円高方向への材料が重なります。

EUR/JPY

木曜日のECB理事会が中心です。

市場では利上げ観測がかなり強いため、発表直後よりもラガルド総裁の会見で次回以降の政策姿勢がどう示されるかに注目したいところ。

ユーロ圏ではエネルギー価格上昇によるインフレ再加速も意識されています。

GBP/JPY

金曜日の英国GDPが主な国内材料です。

6月の月次GDPは前月比0.3%増。7月にその勢いを維持できるかがポイントになります。

ただし今週は米CPIとECBの影響が大きいため、ポンド円も英国材料だけではなく、円と世界的な金利動向に振られやすそうです。

AUD/JPY

RBA理事会は今週ありません。

そのため豪ドルは中国CPI・PPIと株式市場のリスク選好が中心。

中国の物価指標が弱ければ、中国景気への懸念から豪ドルの上値が重くなる可能性があります。

MXN/JPY

水曜日のメキシコCPIに注目です。

前回は前年比3.12%まで鈍化しました。

インフレ鈍化が続けば、メキシコ中銀の金融緩和余地が意識されやすく、ペソにはやや重し。

一方で原油価格が高止まりすれば、産油国通貨としてのペソを支える材料にもなります。

ZAR/JPY

火曜日の南アフリカGDPが国内では最大の材料です。

前回1〜3月期は前年比1.9%、前期比年率0.5%成長でした。

予想を上回ればランドを支えやすい一方、世界的な金利上昇やリスク回避が強まると、新興国通貨には逆風になります。

金など資源価格の動きも合わせて見たいところです。

曜日ごとのイベント集中度

月曜日:★☆☆☆☆
米国がレイバー・デーで休場。比較的静かなスタートになりそうです。

火曜日:★★★☆☆
日本GDPと南アフリカGDP。円とランドに材料。

水曜日:★★★☆☆
中国CPI・PPI、メキシコCPI。豪ドルや新興国通貨に注目。

木曜日:★★★★★
ECB政策金利、ラガルド総裁会見、米PPIが重なります。今週最初の大きな山場です。

金曜日:★★★★★
米CPIが最大の焦点。英国GDPもあり、週末を前に主要通貨が動きやすい日になりそうです。

ひかるMEMO🌟

今週は、「強かった米雇用統計のあとに、物価も強いのか」が一番気になります。

雇用もインフレも強ければ、米金利はもう一段上を試しやすくなります。

ただ、その一方で日本では日銀の追加利上げ観測、欧州ではECBの利上げ観測があります。

単純なドル高だけを見るというより、米国・日本・欧州のどこが一番タカ派になるのか。

そこを比べながら主要通貨を見ていきたい1週間です。

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