ドル円の予想レンジはどう決める?今日の値動きの幅を考える方法

為替・経済の解説

ドル円の予想では、

予想レンジ:159.80〜160.70円

のような数字をよく見かけます。

でも、

「どうしてこの上限と下限なの?」

と思うこともありますよね。

前の記事では、

重要価格=相場の見方が変わる分岐点

として考える方法を整理しました。

次に考えたいのが、

今日はその重要価格の周辺で、どのくらいまで動きそうなのか

です。

私は予想レンジを、

今日の高値と安値をピッタリ当てるための数字

とは考えていません。

予想レンジは、

その日に想定しておく値動きの範囲

です。

今回は、毎日のドル円予想でどのように予想レンジを考えているのかを整理していきます。


予想レンジとは?

予想レンジは、

その日にドル円が動く可能性を考えておく上限と下限の目安

です。

たとえば、

予想レンジ:159.80〜160.70円

なら、

その日は159円後半から160円後半あたりまでを中心に値動きを想定している、という意味になります。

ただし、

159.80円で必ず反発する
160.70円で必ず止まる

という意味ではありません。

予想レンジはあくまで、

今日の相場を見るための枠

として使います。


なぜ予想レンジを作るの?

方向感だけでも、

「今日は上方向を見ています」

という予想はできます。

でも、それだけでは、

どのくらい上がる余地を見ているのか

が分かりません。

たとえば現在値が160.00円でも、

予想レンジが

159.80〜160.20円

なのか、

159.80〜160.80円

なのかでは、想定している値動きがかなり違います。

予想レンジを置くことで、

現在値から上にどれくらい余地があるのか
下にはどこまで想定しているのか

が見やすくなります。


予想レンジを決めるときに見る5つ

私は、予想レンジを考えるときに主に次の5つを見ています。

① 前日の高値・安値

② 直近の高値・安値と重要価格

③ 最近の1日の値幅

④ 当日の経済イベント

⑤ 今日の方向感

この5つを組み合わせて、

上限候補と下限候補

を決めていきます。

一つの数字だけからレンジを決めるのではなく、

値動き・価格・その日の材料を組み合わせる

イメージです。


① 前日の高値・安値を見る

最初に確認しやすいのが、

前日の高値と安値

です。

たとえば前日が、

高値:160.40円
安値:159.70円

だったとします。

これだけでも、

前日はおよそ70銭の値幅があったことが分かります。

また、今日の現在値が160.00円なら、

上には160.40円、
下には159.70円

という前日の高値・安値があります。

まずは、

昨日どの範囲で動いたのか

を確認するところから始めます。

ただし、昨日が70銭動いたから今日も70銭動く、ということではありません。

前日の値幅は、

今日のレンジを考えるための一つの基準

として使います。


② 直近の高値・安値と重要価格を見る

次に、

数日間のチャートで意識されている価格

を確認します。

たとえば、

前日高値:160.40円

その少し上に、

何度も止められている160.60円があるとします。

その場合、

160.40円を超えたとしても、

次に160.60円付近が意識される可能性があります。

下方向も同じです。

前日安値が159.70円で、その下に159.50円の直近安値があるなら、

159.50円も下限候補

として考えられます。

4本目で整理した重要価格は、

シナリオを分ける場所

として使います。

予想レンジでは、その重要価格や直近高安を見ながら、

今日はその先のどこまで届きそうか

を考えていきます。


③ 最近の1日の値幅を見る

予想レンジを考えるうえで、かなり大切なのが、

最近のドル円が1日にどれくらい動いているか

です。

相場によって、

1日に30〜50銭程度しか動かない時期もあれば、

1円以上動く日が続くこともあります。

たとえば直近数日が、

50銭
60銭
70銭
55銭

程度の値動きだったとします。

大きなイベントもないのに、

今日だけ上下2円以上のレンジを置くなら、かなり広めの想定になります。

反対に、

最近1円以上動く日が続いているのに、

30銭程度の狭いレンジを置くと、簡単に抜けてしまうかもしれません。

そこで、

最近の相場がどれくらい動きやすい状態なのか

を確認します。

予想レンジは、

広すぎても、狭すぎても使いにくい

ので、直近の値幅を一つの目安にします。


④ 当日の経済イベントを見る

同じドル円でも、

何も大きなイベントがない日

と、

米雇用統計やFOMCがある日

では、想定する値幅を変える必要があります。

たとえば、

  • 米CPI
  • 米雇用統計
  • FOMC
  • 日銀金融政策決定会合

などが予定されている日は、発表後に値動きが大きくなる可能性があります。

朝の段階では狭い範囲で動いていても、

イベントをきっかけに一気に高値・安値を更新することがあります。

そのため重要イベントがある日は、

普段より値幅が広がる可能性

も考えておきます。

逆に大きな材料が少ない日は、最近の値幅を基準に比較的落ち着いたレンジを考えることもあります。


⑤ 今日の方向感をレンジに反映する

ここが大切です。

予想レンジは、

現在値を真ん中にして、上下同じ幅にする必要はありません。

たとえば現在値が160.00円で、

今日は上方向をメインに見ているとします。

この場合、

159.80〜160.70円

のように、上方向の余地を広めに想定することもできます。

逆に下方向をメインに見るなら、

159.30〜160.20円

のように、下方向を広めに考えることもできます。

【画像②をここに挿入】

画像タイトル:予想レンジは上下均等じゃなくていい

現在値から機械的に、

上下50銭ずつ

と決めるのではなく、

これまで確認してきた

  • 経済材料
  • 金利
  • 市場の反応
  • チャートの流れ

などから考えた今日の方向感もレンジに反映します。


実際に予想レンジを作ってみる

一例として、こんな状況を考えてみます。

現在値:160.00円

前日高値:160.35円
前日安値:159.70円

直近の上値候補:160.60円
直近の下値候補:159.50円

最近の1日の値幅:70〜90銭程度

今日の方向感:やや上方向

この場合、

上方向では、

前日高値160.35円の先にある
160.60円付近

までを候補にできます。

一方、下方向は、

前日安値159.70円付近をまず意識する。

すると、

予想レンジ:159.70〜160.60円

というような考え方ができます。

ここで大切なのは、

159.70円と160.60円を必ず当てることではありません。

なぜその範囲を想定したのかを説明できることの方が大切です。


予想レンジは絶対的な「壁」ではない

予想レンジの上限・下限は、

そこで必ず反発する価格ではありません。

たとえば予想レンジを、

159.70〜160.60円

としていても、

重要なニュースが出て160.60円を大きく上抜けることはあります。

その場合は、

予想が終わった

と考えるのではなく、

今日は想定していたより上方向の力が強い

という新しい情報になります。

予想レンジは、

未来の値動きを閉じ込めるものではありません。

あくまで、

朝の時点で想定しておく範囲

です。


予想レンジだけでは「どう動くか」は分からない

ここまでで、

今日はどのくらい動きそうか

は考えられるようになります。

ただし、

159.70〜160.60円

という予想レンジだけでは、

その中をどんな順番で動くのかは分かりません。

たとえば同じレンジでも、

160.00円から上がって160.60円へ向かうのか。

一度159.70円まで下がってから反発するのか。

160.20円付近で何度も止められるのか。

値動きの形はいくつも考えられます。

そこで次に必要になるのが、

シナリオ

です。

予想レンジで

「どこまで」

を考えたら、

次は

「どういう順番でそこへ向かうのか」

を考えていきます。


ひかるMEMO

予想レンジを見ると、

「この範囲に収まれば当たり」

と考えたくなりますよね。

でも私は、予想レンジだけを当てても、それほど意味はないと思っています。

大切なのは、

なぜその上限なのか
なぜその下限なのか

を考えること。

前日の高値・安値、最近の値幅、重要価格、その日のイベント、そして方向感。

それらを組み合わせて、

「今日はこのくらいの範囲を見ておこう」

と決める。

予想レンジは、相場を当てる数字というより、

今日の値動きを見るための地図の外枠

くらいに考えると分かりやすいと思っています。


まとめ

ドル円の予想レンジは、

今日の高値と安値をピッタリ当てるための数字ではありません。

その日に、

どのくらいの範囲まで動く可能性を考えておくか

を整理するものです。

私は主に、

① 前日の高値・安値
② 直近の高値・安値と重要価格
③ 最近の1日の値幅
④ 当日の経済イベント
⑤ 今日の方向感

を確認して、上限と下限の候補を考えます。

そして、

重要価格=シナリオが変わる分岐点

に対して、

予想レンジ=その日に想定しておく値動きの範囲

と分けて考えます。

ここまでで、

材料を見る

チャートで現在地を確認する

重要価格を決める

予想レンジを決める

ところまで来ました。

次はいよいよ、

現在の価格からまず上へ行くのか、下へ行くのか。そこからどの価格へ、どんな順番で動くと見るのか

を組み立てます。

次の記事では、

「ドル円のシナリオはどう作る?上昇・下落を順番で考える方法」

を整理します。

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※本記事は公開情報をもとに経済や相場の仕組みを整理したものです。将来の値動きや利益を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。